日本の教育と勉強の歴史 

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大正時代における良家の子女の教育

大正時代の期間は短く明治時代とそれほどの変わりはありませんが、昔から続く良家の子女の教育は、現代とは違ったものがありました。結婚して子供をもつことだけが女性の幸せという当時の風潮もありましたが、女性が自活して一人で生活していけるような就職口もありませんでしたので、結婚に頼らざるをえませんでした。
そのため女学校では、裁縫や料理、行儀作法、茶の湯、生花などを勉強し、家庭婦人としての教養や、家事全般をこなせる力をつける事が主でした。娘の幸せを願い、少しでも良い条件で縁組が出来るように、家庭でも娘を厳しく躾けたものでした。なまじ勉強に熱中したり、学問に興味を持つ女性は煙たがれました。そういうなかでも、類まれな才能があったり、自立した女性は親の猛反対や、世間の壁を押し切って行動した例もあります。
昔から続く道徳教育の中には、現代では考えられないものがあります。それは、処女を失った結婚前の娘は、父母の憤怒、悲嘆はもとより、社会の嘲罵を一身に集めるという悲劇がありました。「恥の文化」といわれた日本の国民性空考えても、世間体ということを必要以上に気にする当時の人々にとってのその悲劇は、現代からは想像できないほど大きなものがあります。この事ばかりでなく、矢絣で袴、大きなリボンをつけた当時の幸せそうな女学生姿の裏にも、人知れない苦労や悩みもあったことと思います。大正時代の良家の子女には、「家」というものの圧力などの他、様々な要因で自分を殺して生きていた女性も多かったことでしょう。


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